ニキビはどうしたら治るの？思春期のニキビと大人のニキビ

ニキビとは

ニキビとは、皮脂が毛穴に詰まり、炎症を起こしている状態のことを言います。
主に思春期から青年期にかけてよくみられる症状です。

ニキビの原因

ニキビは、皮脂が毛穴に詰まり、アクネ菌という菌が繁殖することによって炎症を起こします。

肌は、約28日のサイクルで角質がはがれおち、新しい皮膚細胞に生まれ変わるターンオーバーを繰り返しています。
通常、皮脂は毛穴から汗とともに排出されますが、ターンオーバーがうまくいかない場合、毛穴の角質が厚くなり、毛穴の出口が塞がれ、皮脂が詰まってしまいます。

そうすると、皮脂を栄養源にしているアクネ菌が過剰に繁殖し、炎症を起こし、ニキビとなります。
角質の肥厚だけではなく、皮脂が過剰に分泌しすぎても、毛穴を塞いでしまいます。

思春期ニキビと大人ニキビ

思春期にできるニキビと大人になってからできるニキビとでは、できる原因も、できる場所も少し変わってきます。

思春期ニキビ

Tゾーンと呼ばれるおでこや鼻の周りにできやすいのが思春期ニキビです。
女の子も男の子も、成長期に男性ホルモンの分泌が一時的に増えることで、皮脂が過剰に分泌されることが原因です。

大人ニキビ

Uゾーンと呼ばれるアゴや口の周りにできやすいのが大人ニキビです。
肌の乾燥や食生活の乱れ、ストレスが原因で皮脂の量が増え、毛穴を詰まらせてニキビになります。

ニキビの場所と体の不調

ニキビの出来る場所によって、原因や体のどこが不調なのかを示してくれるものにもなります。
絶対的なものではありませんが、ニキビの原因を知るためのヒントになります。

おでこ

ストレスや睡眠不足が原因と考えられます。
髪の生え際の場合、シャンプーやトリートメント、洗顔などのすすぎが充分でないことも考えられます。

鼻

ストレスや睡眠不足、疲れが溜まっていることが原因と考えられます。
もともと鼻は皮脂の分泌が多い部位でもあります。
脂性肌の方は乾燥しない程度に脂を取り除く、洗顔時に鼻周りを丁寧に洗うなどを心がけましょう。

頬

便秘が原因と考えられます。
食物繊維が豊富な野菜をバランスよく食生活に取り入れ、適度な運動を心がけましょう。
また、水分不足も便秘の原因になります。
紅茶や白湯など、体を温めるもので水分補給すると良いでしょう。
糖分や脂質の高いものの食べ過ぎも、頬ニキビの原因になることがあります。

口周り

胃腸の不調が原因と考えられます。
食べ過ぎや偏食、油っぽいものの食べすぎでも出来やすくなります。
暴飲暴食には注意し、栄養バランスの取れた食生活を心がけましょう。
また、口周りは頬杖をついたり、無意識のうちに手で触れたりすることでニキビが出来やすくなることもあるので注意しましょう。

あご

男性も女性も、ホルモンバランスの乱れによるニキビが出来やすいのが、あごです。
ストレスや無理なダイエットなどが原因でホルモンバランスというのは乱れてしまいます。
また、男性は特に、ヒゲが生えることから皮脂の分泌が活発であったり、毛穴が詰まりやすかったりすることでニキビが出来やすくなります。
洗顔・スキンケアを丁寧に行うなどを心がけ、ストレス解消、生活習慣にも気を配りましょう。

首・デコルテ

あごと同様、ストレスやホルモンバランスの影響を受けやすい部位です。
また、皮膚が柔らかく薄いため、外部刺激にも比較的弱く、合わないシャンプーや石けんなどを使っているとニキビが出来やすくなります。

背中

乾燥や汗などが原因で出来やすいのが背中ニキビです。
下着や寝具を清潔に保つなどを心がけましょう。
また、シャンプーやトリートメントなどのすすぎ残しが原因となることもあります。

ニキビの進行

毛穴に皮脂が詰まっただけの初期のニキビから、炎症を起こして赤く腫れあがった重症のニキビまで、白ニキビ、黒ニキビ、赤ニキビの大きく3種類に分けられます。

白ニキビ

ニキビの最初の段階です。
毛穴に皮脂が詰まり、古くなった状態です。
ニキビが薄い皮膜で覆われて表面はまだ閉じていて、発疹が白～乳白色に見えます。

黒ニキビ

白ニキビが少し進行した状態です。
皮脂が盛り上がって穴があくことでニキビの被膜が開きます。
そこが空気にさらされ、酸化して黒っぽく変色してしまいます。

赤ニキビ

黒ニキビがさらに進行、悪化したものです。
毛穴に詰まった皮脂に雑菌や細菌が繁殖し、炎症を起こしてニキビの周りが赤く腫れあがった状態です。

ニキビの対策

食生活

ニキビ治療の補助的内服療法として、ビタミンA・ビタミンB2・ビタミンB6・ビタミンEが用いられることがあります。
しかし、これらビタミンのニキビに対する有効性を確立するための臨床試験は行われていないため、ビタミン薬内服を推奨する十分な根拠はありません。
一番大切なのは、極端な偏食は避けてバランスの良い食事をすること。
日頃の栄養不足や栄養の偏りをサポートする役割として、ビタミン剤を取り入れてみると良いでしょう。